平山美智子さんの90歳記念録音CDを聴いたら、桑原瑛子さんの≪若い頃の音源を集めたCD「初恋」~91歳でのCDデビュー≫を聴かなくては片手落ちになる。そもそも、1年半前に≪敬意を表して、彼女のCDを聴いてみよう≫と表明したままだった(健在~ソプラノ桑原瑛子~オペラ原語上演 2016/12/10(土))。
幸い近所の図書館に取り寄せて貰って直ぐに聴くことが出来た:
桑原瑛子「歌曲オペラアリア集 初恋」(野ばらレコーディング 20140220)
(スコットランド民謡) 録音54.7
(ゾルターン・コダーイ) 録音54.12
(ヨハネス・ブラームス) 録音53.9
(日本歌曲集) 録音58.7
(イタリア歌曲とオペラアリア) 録音58.1
25.この柔らかなレースの中で ~オペラ“マノン・レスコー"より (ジャコモ・プッチーニ)
26.おゝ、愛しい父よ ~オペラ“ジャンニ・スキッキ"より (ジャコモ・プッチーニ)
27.神よ平安を給え ~オペラ“運命の力"より(ジュゼッペ・ヴェルディ)
彼女全盛期の歌唱なので、立派な声で見事な歌いっぷりだ。安心して音楽そのものを鑑賞できる。高音は二点ラ♯かシ辺りを朗々と歌っており、余裕が感じられた。容姿もオペラのプリマドンナとして申しぶん無いとお見受けするのだが、活躍時期は短かったのだろうか。
桑原、平山両女史は同じ1923年うまれで、桑原さんがいわゆる早生まれだが、東京音楽学校では学友ないし顔見知りであったと思われる。
昨日当欄で引き合いに出した(小泉詠子~メゾソプラノ~栗本尊子 2012/7/18(水))栗本尊子さんは何と1920年生まれで、2012年92歳でのコンサートの動画が視聴できる。“奇蹟”と評される立派な声だ。彼女はメゾソプラノらしいから、ソプラノほどには声の劣化が目立たないのではないかと思われる。