歌曲における植物名の選別は、かなり明瞭なようだが、動物名はどうだろうか。直観的に、植物ほどには差別が行われていないような気がする。
悪役の代表、オオカミなど、童謡に登場する。鬼や悪魔も歌になっているようだ。ハイエナ、ハゲタカの歌は知らないが、有りそうな気がする。
動物も、脊椎動物から離れて、節足動物を見渡すと、昆虫類は人気種だ。害虫なのに、ノミの歌は有名だ。ゴキブリは、「ラ・クカラーチャ」だ。
ただし、似たものでも、チョウはあるが、ガは無さそうだ。イメージが良くないということだろう。とにかく、虫の歌は枚挙に暇が無い。
カニ、エビは当然歌われる。軟体動物のタコも食生活に於けると同様に人気がある。空に上がるのもいる。貝類も思い浮かぶ。
歌われそうにないのは、気持ちの悪い種類だろうか。ヒル(ヤマビルなどの蛭)の歌は、やはり無いだろうな。ミミズはどうか。あっても、あまり楽しくなさそうだな。
下って、寄生虫の類となると、さすがに歌にはならないだろう。サナダムシ、ジュウニシチョウチュウ、ベンチュウなどではとても歌えそうにない。
しかし、カイチュウの歌などはあっても良さそうな気がする。「笑うカイチュウ」などという本が一時期話題になったことで、言わば親近感が醸成されたのかも知れない。
生物の分類は、近年、大幅に新展開を見せているようなので、老人にとっては、体系的な考察は無理だが、(動物・植物の範疇には含まれないらしい)カビの類は歌えそうだ。悪役ばかりでなく、善玉が多いことでもあるし。
キノコ類はどうか。可愛いイメージだから、毒キノコは別として、沢山あるだろう。
昔、ばい菌の歌なんてのを聴いたような気がして検索した。どうも「バイキンマン」だったらしい。
生物か無生物か、議論のあるウィルスも歌には不向きだと思うが、念のため検索すると、今流行のアイドルグループ名にくっついて出てくるではないか。どんな歌か判らないが、世の中、何でもあり、ということか。