一年半ほど前に「糸」という歌を話題にした(「糸」歌詞~仕合せ~めぐりあわせ)。自分の知らない歌を周りの人たちが慣れた調子で歌っているのに驚いたり、聴いてもさほど感心しなかったり、歌詞が説教調に思われたりしたことを連ねた。
その後も何回か聴いたり、歌ったりしたので、今ではほぼ歌えるようになった「糸」が、実は発表以来もう四半世紀も経っていること、その間ずっと人気曲だったことを伝える記事にお目に掛った:
最も歌われ聴かれた人気ソングは…中島みゆきの『糸』
リリースから20年以上が経過しても、今も多くの人に歌われ聴かれている「超定番」の楽曲は何なのか。2017年の「カラオケ年間ランキング」と「音楽ダウンロード年間ランキング」より、1998年以前の楽曲を抜粋して、それぞれトップ20を作成した。両ランキングで1位に輝いた、最も歌われ聴かれた人気ソングは中島みゆきの『糸』だった。
人と人との絆を糸と布に例えて歌ったバラードは、92年のアルバム『EAST ASIA』に初収録され、98年にはドラマ『聖者の行進』の主題歌となり話題を集めた。04年には、Mr.Childrenの桜井和寿と小林武史が組んだ「BankBand」がカバー曲を手掛けたことで知名度が大きく拡大。その後も福山雅治やクリス・ハートなど20組以上のアーティストにカバーされ、数々のCMやテレビ番組にも使われたことで、国民的ソングへと成長した。
『糸』以外で両ランキングに入ったのは、高橋洋子の『残酷な天使のテーゼ』(95年)と中西保志の『最後の雨』(92年)の2曲。『残酷な天使のテーゼ』は、テレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』のオープニング曲として書き下ろされ大ヒット。07年からは新劇場版の公開が始まり、下の世代にも知られる楽曲として定着している。
また『最後の雨』は、倖田來未やEXILEATSUSHIなど約15組のアーティストがカバー曲をリリースするなど、世代を超えて歌い継がれる1曲だ。
≪国民的ソング≫を知らなかったり、聴いても感心しなかったり、高橋洋子の『残酷な天使のテーゼ』(95年)と中西保志の『最後の雨』(92年)と聞いても、人名、曲名共に初耳だったりする当方は、大した世間知らずだと言うべきだろう。あるいは、住む世界が違うとでも言うべきか。