公立図書館を活用していて時々釈然としないのが、借りた本をネコババする輩の存在と館側の対応であった。何年も前だが、定価数万円のCDセットを返却しないケースを知り、館の弱腰に苛立ったことがある。当欄で取り上げたかも知れない。
昨日夕刊にその話題が載っていた:
図書館、本が返らない足立区は2万冊を断念 2018/2/5 日本経済新聞夕刊
貸し出した本が戻ってこない「未返却本」への対応に公立図書館が頭を悩ませている。督促はがきを送る費用や手間もばかにならず、東京都足立区は17年度までの2年間で、約2万冊分の返却を断念した。公立図書館は延滞料を科すこともできず、モラル頼みなのが現状だ。
「返還の見込みが薄い利用者への対応を続けても……」。東京都足立区は2016年、長期未返却の本について返還請求権を放棄した。10年以上返却されなかった…
想像以上のネコババ蔓延だ。記事では、自治体が強硬な対応に出られない法制度の存在を指摘しているが、あまり説得力は無かった。要するに、面倒な事務を嫌う役所側の消極姿勢だと思われる。
蔵書等を借用する者に保証金の供託を義務付けるのが効果的ではないだろうか。デポジット制と言ってもよいのかな。特に、高額本などの借用に当たってはそれなりの割り増しを設けてもよい。借用しなくなった者には供託金を返却すればよい。
システム導入の初期費用はある程度覚悟しなければならないが、累年の効果は費用に十分見合うだろう。