集会施設の「新年の集い」で、簡単な斉唱の舞台に参加した。歌い手は十人ほど(男2)で、高齢者ばかりだ。お客さんは三十人ほどだった。
ペチカ、冬の夜、雪、ふじの山、スキー
プログラム全体では独唱カラオケが圧倒的に多い。町内の演芸会と言ったところだ。
今日初めて気が付いたのだが、「スキー」の歌詞は韻を踏んでいるように見える:
山は白銀 朝日を浴びて、すべるスキーの風切る速さ。
飛ぶは粉雪か 舞い立つ霧か。お お お この身もかけるよ かける。
真一文字に 身をおどらせて、さっと飛び越す飛鳥の翼。
ぐんと迫るは、麓か 谷か。お お お 楽しや 手練の飛躍。
風をつんざき、左へ、右へ、飛べば、おどれば、流れる斜面。
空はみどりよ 大地は白よ。お お お あの丘われらを招く。
たぶん、偶然にこうなったのだろう。韻を踏むつもりならば、言葉の職人たる時雨音羽としては、もっと徹底させたはずだ。
第1節の≪この身もかけるよ≫を仮に≪軽(かろ)しや この身も≫とすると、各節対応する句頭が「ア」で揃う。句末の「オ」はそのままだ。
第2節の≪ぐんと迫るは≫を、例えば≪目前迫るは≫とでもすると、各節2行目の行頭が「オ」で揃う。尤も、これでは詩情が湧かないかも知れないから、原文に捕われない発想が必要だろう。