今年最後の某邸音楽サロンに参加。今回も、数日前から体調不良だったが、前回歌った三木露風/本居長世「白月」に再挑戦するようにとの主宰者の仰せ(2017/11/4(土))が頭にあり、逃げるわけにもいかなかった。
この年になると、2回目が1回目より上手く行くという保証はない。とにかく、適度の緊張を以って再挑戦した結果、ほどほどに歌えたようだ。最初歌い出しの音が「ミ」、間奏後の歌い出しが「ソ」で、これを一発で決めなければならない。力任せで、美しくはないが、何とかピッチは確保できた。柔らかく出せるようになりたいのだが、もう間に合わない。
ロシアの歌は、"Однозвучно гремит колокольчик"(鈴の音は単調に鳴る)にした。いつもの通り無伴奏だから、調は自由だ。ロシア語歌詞を4番まで歌い通すのは初めてだ。
お手本を捜したらDmitryKorchak(Дмитрий Корчак、テノール)のYoutubeが見付かった。歌い納めの盛り上げで引っ張る最高音が「ラ」で、これは真似するにはきつい。二音下げて楽に歌った。後で、先日亡くなったバリトン、ディミトリー・ホロストフスキー(2017/11/23(木))のYoutubeを聴いたところ、偶々同じ調であった。彼は最後の盛り上げをしていない。既に病気の影響があったのかもしれない。
人前での独唱の機会は少ない。経験を積むことは期待できない。という訳で、いつまで経っても度胸が付かず、歌っている途中で声が震えたり、息が続かず途切れたりする。堂々と自分のペースで歌い切る大物になりたかったが、これも間に合わない。
と思って、今日の皆様方の演奏を振り返れば、当方と大同小異ではないか。悲観することもないか。分相応に楽しもう。