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Channel: 愛唱会きらくジャーナル
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歓喜の歌 ~ ドイツ語原詩 ~ きよしこの夜

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ベートーヴェン「歓喜の歌」(簡略版)を今年もあちこちで歌う予定になっている。邦訳歌詞で一般に普及している“晴れたる青空~”は原詩の趣を殆ど伝えておらず、興醒めするのだが、不特定多数の来場者と共に歌うには欠かせない。
 
某所での発表会には、原詩(ドイツ語)で歌うことに決まった。混声四部で着々と仕上げつつある、と言いたいところだが、音取りはできても、ドイツ語の発音が決まらない。指導者も無頓着で、楽譜に付記されたカタカナを読ませてOKにしている。
 

参加メンバーには第九を歌い慣れたものもいて、“Alle Menschen”を“アーレメンシェン”では変に聞こえるので“アー・レ メンシェン”のように発音するべきだとこだわりを見せる。“アーレ”では“うなぎ”の意味になるからという理屈、つまり、単数 Aal が複数では Aale になることを指している。

 

普通は“アーッレ”のように発音しているので、楽譜にもそのように付記して貰えばよかったところだ。しかし、折角の御助言も殆ど効果無く、全体合唱では“アーレメンシェン”のまま変わらない。気にし出すと、切りが無い。日本のプロ合唱団の音源を聴いても、発音はカナ読み同然だ。ドイツ人に聴いて頂く訳でもないので、自己満足できればよいと割り切ろう。

 
ドイツ語原詩と言えば、「きよしこの夜」も比較的よく歌われるということで、これにも取り組もうとの提案があった。資料として配られた楽譜を見たら、一番の歌詞が次のようであった:
 

Stille Nacht, HeiligeNacht, Alles schlaft einsam wacht
Nur das heilige eltern paar,
 Das im Stalle zuBethlehem war,
Bei dem himmlischen Kind,
 Bei dem himmlischenKind.

 
一行目は馴染みの歌詞だが、二・三行目は初見だ。これはよく調べた方が善いのではないかと提言しておいた。また、英語の歌詞には親しんでいるという参加者が殆どであるという事情もあり、結局、英語版で歌うことになった。ところが、英語にしても、発音には統一性が欠け、聴衆にはモヤモヤと聞こえるのではないかと危惧される。これまた、自己満足を以って瞑すべし、か。
 
なお、上記見慣れない≪Stille Nacht, Heilige Nacht≫の歌詞は、ネット検索によれば、アメリカの少数派クリスチャン“アーミッシュ”に伝わるもののようである。

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