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Channel: 愛唱会きらくジャーナル
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お誕生会 ~ 6月生れ ~ 皆無の怪

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某所の歌の集いに参加した三十~四十名の老人に、主催者側の職員が“今月(6月)生まれの方、お手をお上げください”と呼び掛けた。幼児扱いで、≪お誕生会≫の真似事をするのだという。誰も手を上げなかった。
 
職員は怪訝な面持ちで、呼び掛けを繰り返した。結果は同じ。更に念押しして遂に挙手する者の無いことを確認し、信じられない様子であった。当方も意外に思った。平均的には3名くらいは6月生れがいてもよい筈だ。恥ずかしくて名乗りを上げられないなどとは考えられない。
 
講師三人組が入場し、歌の会が始まった。進行役のソプラノさんを中心に、ピアニストさんとパーカッショニストさんが賑やかに伴奏をする。ひとしきり童謡や歌謡曲を歌った後、ソプラノさんが、≪お誕生会≫をするので6月生れの人は前に出てくるようにと促した。彼女は、職員が事前に該当者の確認を行ったことを知らないのだ。該当者無しの事態に当然の如く驚く。
 
実は彼女自身が6月生れという偶然に救われて、今月の≪お誕生会≫は実施できた。
 
彼女は来月以降の≪お誕生会≫運営に思いを馳せたのか、1月から12月まで各月生れの人数を歌に合わせて聞き出した。月ごとの人数のバラつきはあって当然である。したがって、6月生れが(その場には)いないとしても不思議は無いのだ。
 
しかし、もともと6月生れの人が少ないのだとすれば、やはり今回の事態は不思議ではないのだ。
 
そこで、月別出生統計を検索してみた。その結果、驚くべき事実を知ることになった:
 
≪月別出生率の動向をみると、第2次世界大戦前は、出生月による差が大きく、、、、、13月に高く6月に低い傾向のまま推移していた。戦後から昭和39年までは、戦前と同様に13月が高く6月が低かったが、出生月による差は少なくなってきた。昭和45年以降では、出生月による出生率の差は、ほとんどない状態である≫
 
3 月別にみた出生率(人口千対) -明治32~平成12年-
イメージ 1

≪「出生に関する統計」の概況(厚生省)人口動態統計特殊報告 1出生の年次推移  (2) 月別にみた出生≫による。
 
今日お集まりの方々は概ね1955年頃より前のお生まれだろうから、6月生れはもともと少ないのだ。

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