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Channel: 愛唱会きらくジャーナル
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合唱講習会 ~ 受講者豹変 ~ 飛び入りヴァイオリン伴奏

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当会に復帰定着するかもしれないヴァイオリニストさん(ピアニストヴァイオリニスト楽団構想2017/6/6())に、ヴォーカルも担って貰いたいとの魂胆で、某講習会に案内した。そこでは、十数名の受講者に対し、二部合唱の指導をしている。類似の催事に較べて、拙速を避け、丁寧に指導するのが特徴だ。
 
先ず、柔軟体操を、次いで発声練習を各数分行ってから、課題曲の音取りに入る。本日の課題曲は、「あの素晴らしい愛をもう一度」、「埴生の宿」、「島唄」の3曲であった。前二者はほぼ仕上がっている。「島唄」があと一歩と言ったところだ。
 
その会場で、全く想定外の椿事に当方、周章狼狽することとなった。課題曲に取り掛かる段になって、件のヴァイオリニストさんが、突然、≪弾きたい≫と言い出したのだ。始業前に既にその気配があって、その時は一応なだめすかして収まった筈だったのだが、歌が始まるとなると、≪弾きたい≫願望抑え難く、指導者へ直訴に及んだのだ。
 
慌てて制止するも、ご本人は無邪気そのもの、善意の塊の風情で伴奏を申し出る。立派なピアニストが控えているから、もう一人は要らないのだが。当方は冷や汗びっしょりの態だが、幸いにも指導者が温厚な紳士で、事態を穏便にまとめてくれた。ヴァイオリニストにも適宜各パートの音取り支援の役割を与えてくれて、練習が始まった。
 
しかし、一難去ってまた一難、プロ級の腕前を誇るヴァイオリニストに、簡単な二部合唱の音取り支援伴奏はカッタルイだろうとは容易に想像できる。ピアニストが前奏弾き始めを少し遅らせると、すかさず自発的に弾き始めたり、演奏途中でメロディー以外の伴奏譜を採り入れたりと、創意工夫を発揮する。
 
当方いたたまれず忠告に及んだりするが、殆ど効果無し。指導者もいちいち注文を付けなくなった。音楽的には何ら問題の無い創意工夫だから、有害という訳ではないが、初心者の音取り支援という本来の目的からは逸れている。
 
終了後、ご本人は至ってご満足の態であった。主催者側から丁重な謝辞まで頂いた。帰路、参加者たちからも賛辞の類を受けた。突然のヴァイオリン奏鳴にビックリしつつも、皆さん、演奏技術のレベルの高さは十分認識されたようだ。
 
終りよければすべてよし、とは言うものの、責任者たる当方の心臓には少なからぬストレスである。次回以降の悩みのタネだ。

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