東日本大震災・津波から早くも6年経ったかと感慨一入だ。偶々東北地方に出張していて被災し、難民生活を経験したことが懐かしく思い出される(長い三日間~大地震~帰京難民 2011/3/14(月))。原発事故まで併発し、国の存亡を意識したのも今は嘘のように、原発再稼働が急がれている。
昨今マスコミの経済面に影を落とす東芝危機もあの原発事故の産物と考えられる。朝日新聞の連載記事に、その東芝が原発に深入りする画期となった2006年の華々しいWH買収が記述されている。その数か月後に当方は同社関係者から偶然に経営方針などへの感想を求められ、原発への重点投資に疑問を呈したことがある。東電の福島原発事故の5年前のことであり、原発の技術的・経済的危険性への問題意識からの感想であった。
都合の悪い情報は出来るだけ隠蔽しようとするのは世の常である。企業も政府も個人も、その点では基本的に変わりない。コトが露顕したら、言葉尻で問題の矮小化を図る。直接の利害関係者だけに留まらず、一般国民にまで影響の及ぶ重大問題での情報操作を事後的に見せつけられて、無力感を覚える今日この頃だ。
そんな空しさを紛らわそうとの積りではないが、昨日は某所で二十人ばかりの人達に交じって、復興ソングとされる「花は咲く」などを歌って来た。その歌詞には余り感心しないのだが、何回も歌っていると、いつの間にか抵抗が薄れる。来週の訪問コンサートの演目にも入っている。