半月ほど前だったか、社会面の小さなニュースに≪元雑誌編集長、詐欺容疑で逮捕≫とあり、追いかけるようにして、≪科学雑誌ニュートン、破産≫とか報道された。一体何が起きたのか、知る由も無いが、ヴィジュアル系の科学雑誌≪ニュートン≫は贔屓にしているので、発行継続して欲しいものだ。
その≪ニュートン≫別冊最新号2017.3.10付けをパラパラ捲っていて、びっくりした。“月は地球のまわりをまわっていない?”という記事だ(40-41ページ)。読んでみると、その通りだと思われる。しかし、月は地球の周りをほぼ1カ月周期で好転していることは常識だ。
相反する二つの命題を両立させる鍵は、月の軌道を地球中心に見るか、太陽中心に見るかの違いにあると思われた。地球中心に見れば、月は地球を回っている。太陽中心に見れば、月は地球ともつれ合いながら太陽を回っている。地球が楕円軌道を描いているとすれば、月はその地球軌道の内側に入ったり、外側に出たりしながら太陽の周りを公転しているということになる。
天文趣味の人には常識だったかもしれないが、“月は地球のまわりをまわっていない?”には、種明かしの後でも驚異の念を禁じ得ない。既成観念の強固さを思い知らされる。
ウィキペディアを覗くと、ちゃんと説明があったが、解り易さではニュートンに及ばない。