丸ノ内(と言っても、東京駅のいわゆる八重洲側)のオフィスビルでの昼時コンサートでピアノ三重奏を聴いて来た。「こんな蒸し暑い中をコンサートにお出で下さって、、、」とヴァイオリニストのお嬢さんが挨拶していたが、体感的には爽やかな秋晴れの一日だった。気温は31℃まで上がったが、湿度が逆に30%台まで下がり、相殺されたようだ。
1 ファリャ:火祭りの踊り チェロ・ソロ
2 サラサーテ:(曲名不詳) ヴァイオリン・ソロ
3 シューマン:ピアノ三重奏曲第1番ニ短調作品63 (第2楽章略)
4 (アンコール)カヴァレリア・ルスティカーナ間奏曲
≪3 シューマン:ピアノ三重奏曲≫は、全4楽章では三十分を超える大作で、(コンサートを)昼休み時間内に収めるには無理があるということで、第2楽章を省略し、その償いとしてアンコールに≪カヴァレリア・ルスティカーナ間奏曲≫を演奏すると説明があった。
椅子席はいつものように早々と占領されていたので、立ち聴きを余儀なくされたが、あまり苦にならなかった。メインのシューマンも、長いとは感じなかった。
ただ、ピアノの音量を抑えた方が善いのではないかと思う部分があった。勿論、ピアニストは全曲通じて、強弱、緩急など自在に操っているのだが、当方的には、弦楽器の音を主役に盛り立てても好いのではないかと思う部分があったということだ。
ところが、後でプログラムノートを読んだら、“ピアノの作品を中心に書いていたシューマンらしく、ピアノの活躍が目覚ましい作品で、とても華やかな活躍を見せる。しかし、弦パートにも大変魅力がある”と書かれているではないか。ピアニストさんの張り切りは、承知の上だったのだ。