寝台列車「ブルートレイン」が全廃されて丸1年経つのだそうだ。そんなニュースを見たような気もするが、何事にも感動しなくなった年頃でもあり、印象は薄かった。
しかし、改めて思い起こして見ると、夜行列車には随分お世話になった、昔の事だが。高校時代の修学旅行で浅虫温泉経由、札幌、洞爺湖あたりまでの北海道行きに始まり、大学受験での上京、その後の年中行事としての帰省など。
「ブルートレイン」という呼称はいつから使われているのか知らない。とにかく、始めのうちは、寝台列車ではなく、普通の座席の「汽車」に乗った。後から記憶をたどってのことだが、「ブルートレイン」初乗りは、大学受験時代のひとコマであった。東京から名古屋まで「あさかぜ」に乗ったような気がする。しかし、その時寝台に入った記憶は無いから、頭が混乱しているかも知れない。
後年、業務出張で東京(上野?)から札幌まで「北斗星」に乗った。この列車は当時人気が高く、切符を取るのも一苦労だったと記憶する。狭いながらも個室であり、寛げて有難かったが、一人旅で侘しく、手持無沙汰であった。
今なら、歌いまくってヒマ潰しするだろうか、うるさいと怒鳴り込まれるだろうか。などと心配する必要は無い。「北斗星」が昨2015年8月23日に終焉を迎えて、本日、「ブルートレイン」全廃1周年だそうだから。
和製英語かとも気になって検索したところ、南アメリカのthe Blue Trainが大先輩であることが判った。プレトリアとケープタウンを結ぶ約1000マイル(約1600キロ、ほぼ大阪・札幌間に相当)の路線を走り、軌間1067ミリだというから、いわゆる狭軌鉄道だ。![イメージ 1]()
南ア「ブルートレイン」の起源は、ヨハネスブルグからケープタウンまで、イギリス行きの船旅客を運んだ列車で、1923年のことらしい。"blue train" が公称化されたのは1946年とのことである。現在は時速90キロで全長を一昼夜で走破するとのことだ。公定料金は、大雑把に一人片道15万~25万円程度らしい。世界的に評判の豪華列車に相応しいレベルかと思われる。