昨日は周例の如く副都心のランチタイムコンサートを聴きに行った。バリトンの深瀬が出演するとの予告だったので、これは逃すまいと予定していたのだが、開演時間には遅れてしまった:
第416回 一奏之夢
進悠(ソプラノ)/深瀬廉(バリトン)/片山裕子(ピアノ)
Aプログラム12:05~
1 ねむの木 野口雨情/中田喜直 [深瀬]
2 さくら横ちょう 加藤周一/中田喜直 [進]
3 サーカス 中原中也/清水脩 [深瀬]
4 バラのリボン F.G.クロップシュトック/R.シュトラウス [進]
5 期待 R.デーメル/A.シェーンベルク [深瀬]
6 夢みたものは 立原道造/木下牧子 [二重唱]
Bプログラム12:35~
1 夢のあとに R.ビュシーヌ/G.フォーレ [深瀬]
2 星の輝く夜 T.D.バンヴィル/C.ドビュッシー [進]
3 愛の夢 F.リスト [片山]
4 ドレッタの夢の歌 G.アダーミ/G.プッチーニ≪つばめ≫ [進]
5 はかない幻 P.ミーリエ/J.マスネ≪エロディアード≫ [深瀬]
6 夢みる人 S.フォスター [二重唱]
実力歌手二人の出演という事で注目されたのか、空席は無かった。Aプロ「2 さくら横ちょう」の途中からの立ち見となった。選曲は玄人好みのようで、かなり意欲的な印象を受ける。
深瀬の、Aプロ「5 期待 R.デーメル/A.シェーンベルク」は、それと知らずに聴いていたところ、実に不思議なメロディーであった。プログラムでシェーンベルクの作曲と判り、さもありなんと思った次第。十二音技法によるのだろうが、あの不思議な曲を暗譜で歌うとは、プロフェッショナルとは言え、修練の賜物だろう。
進も文句の付けようの無いソプラノだ。彼女がHigh C(と想像)を響かせた途端、会場の幼児が共鳴したのが面白かったなあ。欲を言えば、低域・弱音の通りをもっと明瞭にできないだろうか。会場の音響特性が音楽会向きとは言えないから、無い物ねだりかも知れないが。
二重唱も良かった。「夢みたものは」に二重唱版があるのか、それとも特別に編曲したのか、気になる。