ピアニスト江尻南美のコンサートを聴いてきた:
スプリングコンサート ピアノ:江尻南美
5月14日(土)午後2時開演。羽村市 ゆとろぎ大ホール
バッハ(ブゾーニ編曲)コラール前奏曲“来たれ、異教徒の救い主よ”BWV659
ハイドン ピアノソナタ ハ長調 Hob.XVI:50
第1楽章 アレグロ
第2楽章 アダージョ
第3楽章 アレグロ・モルト
シューベルト 即興曲 変ホ長調 作品90-3
ショパン バラード 変イ長調 作品47
~ 休憩 ~
ムソルグスキー 組曲「展覧会の絵」
プロムナード
グノームス
古城
テュイルリ(遊びの後の子供たちの喧嘩)
ブィードウォ
殻をつけたひなのバレエ
ザムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ
プロムナード
リモージュ、市場(大ニュース)
カタコンベ(ローマの墓地)~死者たちと共に死せる言葉で~
にわとりの足の上に立つ小屋(バーバ・ヤガー)
ボガトゥーリの門(首都キエフにある)
アンコール ドビュッシー 月の光
チェルニー 練習曲?
ショパン ノクターン
これらの曲すべての楽譜が頭に入っているのは驚異だ。演奏会ごとに脳内の整理をするのだろうか。それとも、既修の曲すべてがしっかり格納されているのだろうか。勿論、彼女だけではなく、一流のピアニストなら同じことをしているのだろうが。
強弱、緩急自在の演奏の妙技に只々感じ入るのみ。しかし、鬼神にあらず、精魂込めて終演のスピーチではさすがに大きく息をついていた。それでも拍手に応えて、アンコール3曲のサービスだから、タフなことも一流だ。
「展覧会の絵」は、曲のタイトルとしては60年も前から聞き知っているが、全曲通して聴いたのは初めてだ。普段はそんな根気も無いというのが正直なところだ。今回は、組曲を成す各曲がプログラムに列記されていたので、それぞれのタイトルからイメージを膨らませながら聴いた。音楽がタイトルと予想外に良く調和して聞こえて、音楽による具体的事象の表現が可能であることを強く認識した。
今日の最後の音、高く跳躍した音が、我が耳には中途半端な高さに響いたのだが、何故だろう。我が音感が狂っていないものと仮定して、調律洩れが考えられる。楽譜上、偶々その鍵が当たった可能性。演奏途中で調律が外れることもあると昔聞いたことがあるから、そのケースかも知れない。
いや、やはり音感のズレかな。