もうひと月前のこと、日本経済新聞2016/4/6付朝刊文化欄に興味深い話題が展開されていた:
≪東欧ユダヤ音楽響け苦難の歴史を乗り越えた伝統曲「クレズマー」、楽団率い13年 樋上千寿
旧白ロシア(現ベラルーシ)出身のユダヤ人画家、シャガールの絵にはよく、楽しそうに音楽を奏でる人々の姿が描かれている。彼らが演奏している音楽の名は「クレズマー」という。ポーランド、ウクライナ、ルーマニアなどに暮らす東欧ユダヤ人が育んだ伝統音楽だ。私はそのクレズマー専門の楽団「オルケステル・ドレイデル」を率いて13年になる。
私がクレズマー音楽の道に入ったのは、美術史研究者としてシャガールに取り組ん…≫
「クレズマー」は、当欄で約3年前にアップした≪山のロザリア~アレクサンドルスキー~アレキサンドルフスキー 2013/3/24(日)≫に“Klezmer”として登場している。曲の様式を表しており、“Alexandrovsky”すなわち“山のロザリア”が含まれている:
“Klezmersets: Alexandrovsky/Hassidic Waltz; Doina/Freylekhs”
(http://www.youtube.com/watch?v=U-g7uwy-2tU)
この YouTube には、タイトルにあるように“Doina”という曲も収録されており、その曲様式は“Freylekhs”であると表示されている。
上記日経紙記事の中ほどに、≪(クレズマーの)メロディーの特徴はダンス音楽らしい明るさの中に、悲しみや憂い、民族的な哀愁が短調で表現されている点だ。旋律は「フレイギッシュ」と呼ばれ、演歌のこぶしのような節回しもある。「ドナ・ドナ」や「マイム・マイム」のような曲調といえばわかりやすいだろうか。≫と書かれている。