“「人魚の夕べの歌」は、S. Glover 、津川主一訳詞となっている。S. Gloverが作曲者ということになるが、その名前はネット検索ではヒットしない。”と記して(人魚の夕べの歌~宮城野ぶみ~風車 2012/10/29(月))から3年半が過ぎた。
最近、ひょんな切っ掛けで、そのS. Glover さんの姿が少し見えて来た。先ず、≪新撰女聲曲集 : 獨唱と合唱 / [東京音楽書院編集部編著]≫という本の所在が浮かんだ。その中に「星影あやか」/ S. Glover なる曲があるらしい。つまり、作曲家S.Glover さんが実在したことがほぼ確実になった。
次に、≪Songs by variouscomposers≫なる楽譜集に、Stephen Glover 作曲で3曲収録されていることが判った。このStephen Glover を検索すると現代のジャーナリストばかりがピックアップされるので、条件を付けて再検索すると首尾よくWikipedia のStephen Glover (composer) に出会う:
≪Stephen Glover (1813–1870) 作曲家にして教師。ロンドンに生まれ、各種歌曲で売れっ子となる。The Monks of Old (1842), What are the WildWaves Saying (1850), Excelsior, and Songs from the Holy Scriptures など多彩に千四、五百曲ばかり世に出した。没 1870.12.07≫
更に、IMSLP 無料楽譜サイトCategory:Glover, Stephen Ralph に導かれた。Stephen Ralph Glover とフルネームが表記されるが、生没データはDecember 7 1812 or 1813? — 1870年12月7日(水) と、妙な具合だ。収録60曲。