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Channel: 愛唱会きらくジャーナル
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東方の三博士~ご意見拝聴~行き詰まり

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十分旧聞に属することで、日本政府が先月アメリカの有名経済学者3名を招いてご意見を拝聴したと報じられた。わざわざ日本に呼んで学者ご本人の口から聴きたい、聴かなければならないような、聴けば何とかなるような問題が有ったのだろうか。
 
世間知らずの当方ではあるが、いかにも唐突な印象を持ったので、“東方の三博士”ご招待がいつ決まったのか、遡ってニュースをチェックした。どうも、31日に発表(報道?)されたらしい。会議国際金融経済分析会合自体はその前から計画されていたのだろうか。“三博士”については慌ただしく決まったのではないか。人選基準は?拝聴の収穫は?
 
そんなこんなの、モヤモヤした気持ちを代弁してくれる意見を見付けたので記録しておこう:


朝日新聞デジタル・ヘッドライン 201641日(金)

(異論のススメ)アメリカ経済学への従属 日本にみあった思想を 佐伯啓思
 http://news.asahi.com/c/aebjetbBbmvIccak

この3月、政府の「国際金融経済分析会合」に3人のアメリカの経済学者が招かれ、首相官邸で意見を陳述した。安倍首相はじめ、主要閣僚と黒田日銀総裁を前にして、スティグリッツ、ジョルゲンソン、そしてクルーグマンといった著名な経済学者が意見を述べた。国際経済の現状とアベノミクスについて、さらには消費税増税に関する見解を聞くという。当然、日本の経済政策にそれなりの影響を与える。~

 
 どうして著名なアメリカの経済学者をわざわざ首相官邸まで呼んでくるのか、という気もする。日本にもいくらでも経済学者はいるではないか、さらにアベノミクス道なかばの現在、わざわざ意見を聞く必要があるのか、という気もする。~
 
 いずれ議論になる消費税増税において、アメリカ経済学者の権威を拝借して、マスコミや財務省を封じ込めたいのだろうという人もいる。~アベノミクスに対する批判をかわすためにこれらの経済学者が招待されたともいえる。~
 
 今日、われわれはすでに物的に「豊かな経済」の段階に達しており、いくらイノベーションを起こしても、消費需要は大きくは伸びない。今日の日本社会がおかれたこれらの状況を直視しなければ、いくらお金をじゃぶじゃぶ出そうが、増税を延期しようがどうなるものでもない。~
 
 、日本には日本の状況にみあった経済思想が求められている。アメリカ経済学の「権威」を借りて何とかなるという時代ではない。
 
首相の外遊好きも目に付く。内政が行き詰まった時は、関心を外に逸らせるのは、政治屋さんの戦術である。選挙の際には、都合の悪い話題を論点にしないようマスコミを操ることもある。玉石混交の情報洪水の中で、主体性を見失わないよう、目をこすって居よう。

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