重力波の検出に成功したとのニュースに接してから早くも3週間になる。通俗科学マニアとして大いなる関心を抱いているのだが、≪重力波による空間の伸縮≫の概念が把握できず、スッキリしない気分だ。問題の本質とは関係の無いところで関心を示してお茶を濁しただけ(英語実習~congratulate on~関係詞... 2016/2/14(日))とは些か寂しい。
この際、≪重力波による空間の伸縮≫につきまとうモヤモヤを吐き出しておこう。重力波の振動を
イメージさせる図は大変解り易い。
図面に直角の向きが重力波の進行の向きで、空間の伸縮は図面内の動きで表わされる横波である。
先頃重力波の検出に成功したというLIGOは、直交する一対の光路を往復するレーザー光を重ね合せて干渉の効果によって検知するというものである。重力波が届けば、長さ4kmの距離にある光路の一方が伸び、他方が縮むことで干渉に変化が出るという原理だ。
そこで引っ掛かるのは、空間の伸び縮みと距離の伸び縮みとが同一視されていることだ。常識的には、空間そのものは感知(検知)できない。空間内の物体は感知(検知)できる。空間は物体を介して認識できるものだと思われる。
肝腎なのは、≪重力波による空間の伸縮≫は≪重力波による物体の伸縮≫を意味するのかということだ。
“重力波は物質に影響しない”という重要な証言がある。当方にはその真偽を判定する能力は無いが、恐らくはLIGO関係の専門家の証言である。
LIGOで光の往復時間の変化を計測するという事は、光路の伸縮を前提としている。光路は、具体的には、地球に固定された管路であり、つまりは物体である。上記証言とは矛盾する設計思想のように思われる。