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Channel: 愛唱会きらくジャーナル
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ゴムバンド上の芋虫②~宇宙輪廻~スーパー毛虫

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表紙だけでも拝んでみたいと思ったConcreteMathematicsがひょっとしてどこかの図書館にありはしないかと検索してみたところ、手近の公共図書館には皆無であった。ネット書店のサイトを見たら、新品、中古8千円から1万円あたりで売られていた。ちと高すぎる。

 
しかし、訳書が出版されており、こちらは2千円~1万円である。図書館にも多数蔵されていることが判った。お堅い内容にも拘わらず、ベストセラーに列しているようだ:
 
コンピュータの数学 / ロナルド L. グレアム, ドナルド E. クヌース, オーレンパタシュニク [著] ; 有澤誠 [ほか] 東京 : 共立出版 , 1993.9  副標題紙タイトル:コンピュータサイエンスへの基礎

イメージ 1 
早速手に取って見ると、本文第1章「漸化式の問題」第1節「ハノイの塔」で始まっているのにビックリした。思い出深い数学クイズの題名だ。半世紀以上も前、自力で答えを導き出したので忘れられないのだ。これを最初にもってきたのは、本書の狙いを端的に印象付けられるという事なのだろう。第2節「ピザ切り分けの問題」、第3節「ヨセフスの問題(日本の“継子立て”)」と続く。
 
≪ゴムバンド上の芋虫≫の項を覗いた。芋虫は、本訳書では“毛虫”になっている。その毛虫のゴールインは≪2870溝世紀≫の後であると記されている。“溝”は1032 だそうで、つまり、2.87x1037年後になる。前回記した数百億年は1010 年のオーダーだから、楽観的に過ぎたわけだ。
 
なお、ゴムは1027 光年以上の長さに伸びている計算だそうだ。ちなみに、現在の宇宙の大きさは、一説には500億光年だそうで、これは5x1010光年である。≪ゴムバンド上の芋虫≫クイズが如何に途方も無いスケールの思考感覚を要することか。
 
面白いことに、毎分50cmで進むスーパー毛虫ならば、3分40秒でゴールだと書き添えられている。前回“芋虫の進行を毎分10cmに速めれば~~~数十日のオーダーにまで劇的に短縮できるはずだ”と書いたのは、見当違いでもないようだ。

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