世に健康茶の類いの商品がどれくらい流通しているものか、誰か数えた人がいるだろうか。産業行政或いは物価調査の必要上、何らかの統計が取られているかも知れない。
健康食品などにも関心は無いのだが、気紛れに数年前飲んでみた「クロモジ茶」が案外イケルと感じ、時々思い出したように飲む。ティーバッグ方式で、自分で煮出して飲む。一袋を2,3回使っても風味はさほど落ちないから、経済的でもある。
袋の中身は、クロモジの樹皮や小枝の細片である。どのような効用が有るのか、無いのか、確信は無いが、何と無く体に良さそうな風味だ。しかし、お世辞にも美味しいとは言えない。
最近、クロモジ・ティーバッグと陳皮を同時に煮出した特製の健康茶が飲み易いと気付いた。クロモジだけだと、如何にも草根木皮の味、香りなのだが、陳皮(と言っても自家製)の甘い香りが味を柔らかくしてくれるようだ。
この陳皮なるもの、我が窓辺にいつの頃からか放置され、埃を被っていたミカンの皮だ。よくぞ捨てられずに生き残り、お役に立ったものだ。
そう言えば、喉(声)に良いと言われるカリンの実を拾って来て放置したままになっている。腐る前に処置しなければ。何年かに亘ってカリンをアルコールや蜂蜜に漬け込んだビンも残っている。この世への置き土産になりそうだ。