閑人も周囲の雰囲気に呑まれて気ぜわしくなる師走、信じられないような珍事に見舞われた。
今月初旬に“~梅干を買って帰った(BXマルシェ東北うまいものフェア)”と書いた(ウメボシジンセイ~梅干主義~申年の梅(2) 2015/12/4(金))。そのマルシェで、梅干の外にも衝動買いをした中に、年賀はがき50枚があった。
予め袋詰めされたのを受け取った。景品に小さなポスト型の貯金箱などを貰った。それから3週間ほど経って、いよいよ年賀状の印刷を始めた。チャチなプリンターを使っているので、10枚づつ小分けして印刷する。
最後の10枚で全50枚となる、筈であった。しかし、8枚しか残っていないではないか。一瞬数え間違えたかと思ったが、考えてみれば、プリンターが馬鹿正直に枚数を数えている。明らかに2枚不足していたのだ。
金融機関でもある郵便局のお仕事で、金券類似の性格を有する葉書の枚数を数え間違うことなどあるだろうかとも思う。僅か2枚の葉書とは言え、アンビリーバボーな事態の解明の方に関心が高まった。
昨日、年賀はがきを買い増すため郵便局(大きな、いわゆる本局)に出向いたついでに、ダメモトで事情を説明し、何とかなるだろうかと恐る恐る訊ねてみた。
小心な当方の懸念を余所に、応対の局員はとても親切で、調べてみようと請け合ってくれた。そして今朝、本局から問い合わせを受けた実際の販売局から連絡があり、不足の年賀はがき2枚を届けてくれた。ティシューやらタオルやら、おまけつきであった。
昔の官業時代の印象が忘れられない老人には全く信じられない郵便局の変身ぶりだ。民営化してよくなった面を象徴するような“お客様対応”だ。
今回の葉書枚数不足事件を、第三者的に考えてみると、そもそも枚数不足の訴えが真実であるのか否かを判定する問題がある。客観的な証拠は何も無いのだ。訴え人の言い分や態度に不審、曖昧、虚偽などの様子が見受けられれば局側もガードを固めるだろう。
今回は当方の態度に不自然さが無く、購入状況の説明が明確であったことで、先ず局側は良い第一印象を持ったものと思われる。そして、もっと重要なことに、販売用の葉書の袋詰めは、当該局で手作業によっているという実態がある。したがって、局としては、枚数の間違いはあり得ないと言えない、言わば“弱み”があったのだ。
結局本件は妥当な処理結果に落ち着いたのであるが、当方としては、実にアンビリーバボーな経験であった。
実は、もう一つ、あることに興味を持っている。それは、販売局に於いては、日々の業務を締めるに際して行う現金残高や商品現数のチェックにおいて、葉書枚数の異常に気付いていたのではないかという事だ。丁寧に対応して頂いたお蔭で、そこまで詮索する気持ちは起きなかった。