偶然手に取った≪京大広報 No.714≫(2015.9)に、次のような短い記事があった:
琵琶湖周航の歌開示の日記念講演会を開催
“6月28日(日),京都大学ボート部OBである佐藤茂雄氏(京阪電気鉄道㈱最高顧問,大阪商工会議所会頭)が,滋賀県高浜市の今津東コミュニティセンターホールで「琵琶湖周航の歌開示の日」(主催:琵琶湖周航の歌を伝承する会)を記念して講演を行った。
大正6年6月,第三高等学校漕艇部員の小口太郎が周航2日目の今津の宿で,仲間に歌詞を披露したのがきっかけとなり誕生した「琵琶湖周航の歌」は三高漕艇部の愛唱歌,寮歌として誕生してから今年で98年目を迎える。
~平成5年のフィックス艇建造復元の中心人物として当時のエピソードを披露。講演中,「琵琶湖周航の歌」研究家としても,~”
“開示の日”とは、最近の用語法からすると厳めしい印象だが、「琵琶湖周航の歌」は、ひところ随分歌った。その成立経緯を探って、ネット検索もした。その際に見付けた決定版とも言うべき資料を作成したのが、記事中の佐藤茂雄氏であるらしい。ここに、蔭ながらお礼申し上げる。
記事中、もう一つ気になったのが“フィックス艇”だ。ボート関係者には常識なのだろうが、スポーツ嫌いの当方には、どんな艇なのか、全く見当が付かない。固定されて動かないボートかとも思った。練習用にはそのような艇もあり得るだろうと。
これまたネット検索したところ、次のような解り易い解説があった:
“フィックス艇とは、舵手付き6人の片側漕ぎの艇で、シートは現在のようなレールの上をシートが滑るようなスライド式ではなく、固定式でした。”
要するに、座席が固定であるので“フィックス”艇と言うらしい。それにしても、“片側漕ぎ”とは驚きだ。素人には、“6人の片側漕ぎ”など、艇の安定が保てるのだろうかと余計な心配をしたくなる。