今月は毎週のように副都心のランチタイムコンサートが開かれる。忙しくも嬉しい悲鳴を上げたくなる。とにかく、冷たい雨が降る中、発熱を促しながら会場に急いだ。
第368回 Happy Christmas 世界の贈り物
鈴木美和子(S) 岩田健志(Br) 喜嶋麻実(pf)
鈴木美和子(S) 岩田健志(Br) 喜嶋麻実(pf)
Aプログラム12:05~
1.ピエ・イエズ 詞・曲 アンドリュー・ロイドウェバー [二重唱]
2.野薔薇 三木露風/山田耕筰 [鈴木]
3.落葉松 野上彰/小林秀雄 [岩田]
4.私は夢に生きたい グノー《ロミオとジュリエット》から [鈴木]
5.酒よ憂さを晴らせ トマ《ハムレット》から [岩田]
Bプログラム12:35~
1.聖なる都 F.E.ウィーザリー/S.アダムス [鈴木]
2.復讐の炎は胸に燃え モーツァルト《魔笛》から [鈴木]
3.お前こそ心を汚すもの ヴェルディ《仮面舞踏会》から [岩田]
4.準備はいいわ ドニゼッティ《ドン・パスクワーレ》から [二重唱]
鈴木は十月一日の豪華コンサートに出演していたコロラトゥーラさんで記憶に残っていた。売り物の高音を存分に発揮する「復讐の炎は胸に燃え」で高いファ♯を連発し期待に応えた。解説サイトによればこのアリアの最高音は高いファ(三点)だそうで、当方の聴覚乱調かも知れない。
岩田は多分初めて聴くバリトンさんだ。安定した歌い振りで、また聴きたいと思わせる声の持ち主だ。二重唱もなかなか良かった。
喜嶋のピアノ伴奏は今までに随分聴いてきた。相当のヴェテランでいらっしゃるのだろう。これからはピアノにも注意を向けよう。
ところで、今日のコンサートは《Happy Christmas 世界の贈り物》と題しているのだが、あまりピンと来ない。A、B各プログラムの冒頭曲がクリスマス関連で、他が世界の贈り物ということか。毎回気の利いた看板を掲げると言うのも易しい仕事ではないようだ。