一昨日「アインシュタインを讃える詩」を話題にしたら、という因果関係は無いが、昨日次のようなニュースが伝えられた:
“アインシュタイン直筆サイン、滋賀で見つかる 公開は来年度の予定 2014.11.14 10:34 産経
物理学者アインシュタイン(1879~1955年)がノーベル物理学賞を受賞した1922(大正11)年に来日した際に直筆でサインしたはがきが、滋賀県東近江市の博物館で見つかった。平成27年度の公開を検討している。
鑑定した大阪府立大の金子務名誉教授(科学思想史)は「来日は講演や観光が目的で、訪問先でお礼代わりに渡していたようだ」としている。
裏面には上半身の肖像写真がありブロマイドのようで、余白部分に署名と1922年12月12日の日付が手書きされている。日付当日は、京都の二条城を訪れていた。
アインシュタインが当時1ヶ月以上にもわたって日本に滞在していたことは奇跡のように思われるが、ノーベル賞授与の決定が来日の船旅の途中であったというタイミングも絶妙で、日本におけるアインシュタイン・ブームを起こしたようだ。
そもそも彼の来日は改造社(出版社)の招聘によるものだそうで、確かに当時の「女性改造」誌に詳しい記事が掲載されている。彼が音楽家の一面を併せ持っていたことが具体的に書かれている。乞われてヴァイオリンを演奏したことや、日本音楽など伝統芸能を鑑賞しての感想など、興味深い。
東北(帝国)大学の教授として招く計画が具体的に検討されていたとも言われており、実現していれば、その後の世界史が全く異なっていただろう(核エネルギーの研究開発と原爆投下に絡んで)などと空想を刺激する。