昔、「おーい、中村君」という面白い題名の歌謡曲があった。結構流行った。型破りの題名、歌詞が新鮮に響いたのだろう。「中村」は世に多い姓だから、単に代表として選ばれただけだろうが、実在の中村さん達には少々煙たい歌だったのではないか。 実際、からかい半分に呼びかけられる場面を何回も目撃したものだ。
正確にはいつの歌だったかかとネット検索したところ、１９５８年に若原一郎が歌って大ヒットしたとウィキペディアにあった。
懐旧趣味ではないが、月が明けると、そろそろ、この一年を振り返る企画が目に付き始めることだろう。忘れないうちに個人レベルでの印象的出来事を記録して行こう。
旅客機に乗ると、機内アナウンスが頻繁に流れる。その内容は大概定型的で、乗客たちは馬耳東風と聞き流すのが普通だと思われる。
今年一月の初出張で聞いた機内アナウンスで、通常は誰も気に留めないだろう機長と客室主任の名前に当管理人の脳は敏感に反応した。
“機長はオーイ、私は○○○（職名）のナカムラです。”
機内がざわつく事は無かった。半世紀以上も前の流行歌を直ぐに思い出す高齢者は少なかったようだ。アナウンスしたご本人が「おーい、中村君」を知っていたら、お声の起伏に影響したのではないだろうか。