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Channel: 愛唱会きらくジャーナル
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ひめゆりの合唱~ひめゆりの塔~ひめゆり部隊神話

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沖縄陥落の日(1945624日)に因んで、東映映画「ひめゆりの塔」(1953)の同名の主題歌(西條八十/古関裕而)を北国の“さくらの会”で歌ったことがある。合唱譜は無いので、斉唱であった。
 
その後は歌う機会も無いが、これは名曲だと今でも思う。芸術歌曲の範疇には入らないが、詞・曲とも、人の心を打つものがある。勿論、「ひめゆり部隊」の悲劇が頭にあるからだ。
 
この「ひめゆり部隊」の悲劇を“神話”と形容して、一味違う鋭い批評を加える人たちのいることを最近になって知った。PR20146月号』(No.559)に川村湊氏が《ひめゆりの合唱》と題して、純真な乙女たちを残酷な運命に導いた“教育者”たちがいたことを冷徹に論じている。
 
歴史的事情から、本土以上に皇民教育に熱心な教育者の存在した沖縄の悲劇という観点は、衝撃的だ。乙女たちの悲劇という神話によって隠された沖縄の教育史の暗部に光が当てられている。映画の大成功によって、罪悪感から逃れる事が出来て秘かに安堵した人たちがいたことは想像できる。
 
それにしても、ものの見方には様々な角度があることを改めて認識した次第だ。老齢化とともに単線思考に嵌りがちな当方、他人様の考えを積極的に聴く必要を感じる。
 
ひめゆりの歌に戻るが、詞・曲とも別の「ひめゆりの塔」(矢野克子/金井喜久子)四部合唱譜を以前から持っていて、未だに歌う機会を得ない。今年も間もなく適期を過ぎようとしている。来年(以降)までお預けだ。残り時間は?
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