自称声楽ファンの当管理人は、器楽鑑賞のためにわざわざ出掛けることは無いのだが、昨日は例外で近所のホールのヴァイオリン・コンサートを聴きに行った。
北国へ出張の時間調整に丁度良いランチタイム・コンサートだったのだ。それと、演奏者がちょっとした有名人だったため、野次馬根性が頭をもたげたという訳だ。同類項の人士が多いと見えて、定員371席のホールが満席となった。
ランチタイムのひとときー 文京シビックホール小ホール
次世代を担うヴァイオリニスト周防亮介が奏でる流麗な響き
【ヴァイオリン】周防亮介(すほうりょうすけ)
【ピアノ】三又瑛子(みまたあきこ)
【ピアノ】三又瑛子(みまたあきこ)
クライスラー/プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ
ミルシテイン/パガニーニアーナ
R.シュトラウス/ヴァイオリンソナタ変ホ長調 Op.18より第2楽章
クライスラー/レチタティーヴォとスケルツォ・カプリース Op.6
サラサーテ/カルメン幻想曲 Op.25
ミルシテイン/パガニーニアーナ
R.シュトラウス/ヴァイオリンソナタ変ホ長調 Op.18より第2楽章
クライスラー/レチタティーヴォとスケルツォ・カプリース Op.6
サラサーテ/カルメン幻想曲 Op.25
(アンコール)クライスラー/シンコペーション
我々素人合唱団のチャチなコンサートと違って、ナレーション皆無のうちに始まり、終わった。盛大な声援と拍手の後は、ご挨拶、宣伝、そしてアンコール曲表明があった。
驚いたのは、彼の声が女声としか聞こえないことだった。立派な体格の若者だったから、驚きもひとしおだ。ネット検索でプロフィールを見ると、1995年うまれとあるので、19歳、これから声変わりするのだろうか。
プログラムの5曲は、それぞれ10分前後の演奏時間なので、ランチタイムに合わせた選曲であることは明らかだ。つまり、短めの曲を揃えたと思われるが、弾き始めは耳を傾けていても、いつの間にか全く無関係の何かを連想、妄想してしまう。うつらうつらしなかったのは幸いだった。
気管支炎の後遺症もあったのか、途中で喉がムズムズし出したのには困った。その気配を早目に察知したので、発作が起きないよう、落ち着いて唾液を少しずつ流し落とし、喉を湿らせて、何とか危機を凌いだ。予めこのことあるを想定して対策を講じておくべきだった。
という訳で、とても名演奏を鑑賞したとは言えないが、ステージでの振る舞いを勉強させて貰ったので、何がしか得るところがあったコンサートだった。