梅雨入りしたような今日、午前中に用事を済ませて、丸の内ランチタイムコンサートに急いだ。珍しく外人さんの歌手が登場するとのことなので、舶来崇拝根性抜け切らず、前々から楽しみにしていた。
開催告知には
《迸る知性と深き教養 作品の価値を新たにするロシア人バリトン(クラシック)ヴィタリー・ユシュマノフ(バリトン) 他》
とあった。
会場に到着して1分も経たないうちに開演となった。いつもの通り後方での立ち聴きだ。プログラムのチラシは既に払底。曲目は、日本語で歌った3曲(行々子、夏の思い出、見上げてごらん夜の星を)とアンコール曲の「ふぶき」(? ロシア語)の外8~9曲は判らずじまい。
モーツァルトのオペラ・アリアを含めてイタリアものが多かったようだが、ドイツ語、ロシア語も少なくとも一つずつは歌ったようだ。
彼は日本語は片言しか喋らないが、歌詞の発音は完璧だった。鼻濁音もマスターしている。プロだから当然と言われるかもしれないが、歌詞を総て暗記しているのには感心する。
ロシア人のバリトンと聞くと、凄い迫力の声を想像する悪い癖があるのだが、今日の彼は、それを矯正してくれそうな、端正な歌い方だった。いわゆる抒情歌が得意なのかも知れない。
このヴィタリー・ユシュマノフについてネット検索したところ、“オフィシャルブログ”で自己紹介していた:
“ヴィタリ・ユシュマノフ -バリトン
サンクトペテルブルク生まれ。大学で経済・経営学を専攻した後、リムスキー・コルサコフ音楽院で、~~~。2005年から2008年にかけて、マリインスキー劇場の若い声楽家のためのアカデミーのソリストに抜擢され、ヴァレリー・ゲルギエフやトゥーガン・ソヒエフら一流指揮者のもとで歌うほか、プロコフィエフ『三つのオレンジへの恋』、ロッシーニ『ランスへの旅』、モーツァルト『魔笛』の三演目でロシア国内、スペイン、フィンランド、アメリカ、日本をツアーした。
サンクトペテルブルク生まれ。大学で経済・経営学を専攻した後、リムスキー・コルサコフ音楽院で、~~~。2005年から2008年にかけて、マリインスキー劇場の若い声楽家のためのアカデミーのソリストに抜擢され、ヴァレリー・ゲルギエフやトゥーガン・ソヒエフら一流指揮者のもとで歌うほか、プロコフィエフ『三つのオレンジへの恋』、ロッシーニ『ランスへの旅』、モーツァルト『魔笛』の三演目でロシア国内、スペイン、フィンランド、アメリカ、日本をツアーした。
その後、ドイツのライプツィヒのフェリックス・メンデルスゾーン・バルトルディ音楽演劇大学に留学、2012年ディプロム課程を卒業し、現在は大学院に在籍する。~~~2014年も日本を含めて演奏活動を展開している。”
年齢は不明だが、三十代半ばから後半あたりか、イケメンさんだ。立ち居振る舞いが初々しさを残していて、声援にも丁寧に会釈を返していた。日本人歌手にとっては手強い商売敵かも。