夏風邪如き、間もなく治るとタカを括っていたが一向に咳も痰も収まらず、さるコンサートのGP(いわゆるゲネプロ)を迎えることになり、とうとう昨日、町医者で受診した。
気管支炎だとのご託宣で、薬を4種類も処方してくれた。服用し始めてまる一昼夜経ち、半快程度でGPに参加した。大体いつもより1オクターヴ低く歌うのに丁度の声だった。勿論、声が喉に引っ掛かったりして、まともには歌えないのだが、練習日にはなった。
あと4,5日で全快することを期待するが、もし不調だったらどうしよう。大合唱団であれば、病欠に何の遠慮もしないが、員数一桁台の小グループだから、戦力低下は無視できない。枯れ木も山の賑い、と割り切って、とにかく参加するしか無さそうだ。
その大事なGPに出掛ける少し前、突然大爆音が上空を通過した。都心あるいは住宅地の上をジェット戦闘機が飛ぶとは、それも低空で。こんなことは未だかつて無かったことだ。
領空侵犯機を迎撃したのかと、一瞬訝った。偶に、ヘリコプターが飛ぶことは有るが、その時の爆音の比ではない。窓から空を見上げると、編隊飛行をしているのが見えた。
まさか都心上空で編隊飛行訓練でもあるまいに、何をしているのか腑に落ちなかったが、後でウェブニュースが解説をしてくれた。
国立競技場の「SAYONARA国立競技場FINAL“FOR THE FUTURE”」イベントのプログラムの一環で、航空自衛隊のブルーインパルスが30日、都心部で展示飛行を行った。~
この日はリハーサル飛行で、本番の31日、同時刻に同じく6機が飛行する予定。”
ご丁寧に、明日も爆音を轟かせるとは。国立競技場と戦闘機と、一体どんな関係が有ると言うのか。“展示飛行”がどなたの発案か知る由も無いが、武力好みの首相の息のかかった人たちが要路に配置されるようになった事と無関係では無いだろう。この“展示飛行”で、環境保護努力がどれほど吹っ飛ばされるだろう。騒音も迷惑なことだ。
そもそも、“展示飛行”とは、何を目的にして行うものか。常識的に考えれば、軍の行事の景気づけだろう。付随的に、操縦技能の披露で、戦力を誇示し、頼りになる空軍であることを市民に印象付ける目的もあるだろう。今回は、そのために国立競技場のイヴェントを利用したというのが真相に近いだろうか。