某邸の音楽サロンに今月も律儀に参加した。体調はあまり良くなかったが、数日前に思い付いた曲目が気に入って、この機会を逃したくなかった:
Окрасился месяцбагрянцем、слова:народные/музыка песни:Яков
Пригожий (赤い月 民謡/編曲:ヤーコフ・プリゴージ)
白月 ---- 三木露風/本居長世
一日の栗名月、三日の十三夜、今日四日の満月と、月見の時節に合わせて、ロシアの「赤い月」と日本の「白月(しろつき)」を歌うのが名案だと自画自賛の態で歌った。「赤い月」の方は、恋人に裏切られた女性の凄まじい復讐物語りだとのことだが、そこは目をつぶろう。
どちらの曲も十数年前から知ってはいるが、人前で披露した記憶は無い。特に“Окрасился месяцбагрянцем”の方は、ロシア語の歌詞を読むのが厄介だ。何回も口に出して練習しなければ人に聴かせられたものではない。結局消化不良のまま本番に臨むこととなった。
中途半端はよくない。しどろもどろに終わってしまった。僅かに、急遽お願いした「白月」のピアノ伴奏に救われて、皆さんには少しばかり喜んで頂いたようだ。来月再度挑戦するようにと申し渡された。再挑戦は、このサロンでは珍しくないのだ。
前々から勧誘していたF氏が初参加した。そのF氏と、バス停でばったり出会い、同じバスで会場に向かったというのも、偶然のタイミングながら、不思議な御縁だ。
せっかく月見に因んだ好選曲だったのに、帰り道で雨が降り出した。復讐の怨念が優ったか。
追記:先程、8時台に空を見上げたら、雲間に満月が姿を現していた。