安倍首相の外遊好きをちょっとばかり皮肉ったのはほぼ2か月前だった:
“首相の外遊好きも目に付く。内政が行き詰まった時は、関心を外に逸らせるのは、政治屋さんの戦術である。選挙の際には、都合の悪い話題を論点にしないようマスコミを操ることもある。”
戦術云々はさて措き、外遊好きを旅費データで裏付ける記事が昨日アップされた:
≪安倍首相海外出張に88億円 2016年5月31日(火)18時16分掲載
首相官邸に入る安倍晋三首相=31日午前、東京・永田町(時事通信)
政府は31日の閣議で、安倍晋三首相が2012年12月の第2次政権発足以降、41回の海外出張を行い、うち決算または精算済みの40回分の費用は総額約87億7400万円に上ったとする政府答弁書を決定した。(時事通信)≫
概算すると、月1回の割で外遊していることになる。費用は1回平均2億円余だ。これが高いか安いか、判断する客観的な基準は無い。歴代首相の実績と比較するのも一法だが、納税者個々の受け取り方に委ねるしかないだろう。
大国日本の最高権力者の外遊ともなれば、それこそ大名行列の名に値するような大部隊の旅行なのだろうと想像する。随行団だけでなく、先遣隊もあるだろうし、往訪各地の出先機関も総動員されるだろう。上記の約88億円という数字が、どの範囲の費用を集計したものか、確認する価値はあるだろう。
“世界一貧乏な国の大統領”がひところ話題になっていた。専用旅客機で豪遊する大国の権力者に彼を見習って欲しいと思う。総て真似をすることは不可能だが、彼の精神を学ぶことは有意義だろう。尤も、権力の魅力、魔力に酔い痴れている人には通じるべくも無い。